雇用保険の役割は失業時の給付にとどまりません。失業給付のほか、育児休業給付、介護休業給付、個人向けの教育訓練給付、そしてさまざまな事業主向けの助成金を支給しています。公共職業安定所(ハローワーク)を通じて運営されています。
31日以上の雇用見込みがあり、週20時間以上働く労働者が対象です。2028年10月からは週の基準が10時間に下がります。取締役は原則として対象外です。保険料は賞与を含むすべての賃金に上限なく課されます。2026年度(2026年4月から)の一般の事業の保険料率は1,000分の13.5で、労働者負担が1,000分の5、事業主負担が1,000分の8.5です。建設業や農林水産業はこれより高くなります。
失業給付(基本手当)は離職前の賃金日額に対する割合で支給され、低所得者ほど割合が高く、日額の上限があります。給付日数は年齢、被保険者期間、離職理由によって決まります。2025年4月から、自己都合退職者の給付制限期間は2か月から1か月に短縮されました。育児休業給付は最初の6か月間は賃金の67%で、2025年4月からは、出生後間もない時期に両親がともに休業した場合、最大28日間、上乗せにより80%となります。
外資系企業にとってのポイント
- 負担は小さく、育児休業の費用の多くを賄う。 育児休業給付は会社ではなく保険から支払われるため、手厚い休業制度は見た目ほどコストがかかりません。
- 上級職の失業給付は限られている。 日額上限があるため、幹部の給与のごく一部しか補填されません。退職パッケージを削る理由にはなりません。
- 離職理由が重要。 自己都合か会社都合かの記録によって本人の給付が変わるため、退職交渉の論点になることがよくあります。
- 採用時と退職時はハローワークへの届出が必要。 外国人社員を含め、資格取得と資格喪失の届出が求められます。
出典
- 雇用保険法/労働保険の保険料の徴収等に関する法律
- 厚生労働省、2026年度の雇用保険料率/2024年改正(2025年4月および2028年10月施行分)に関する案内