変更の内容
雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号、2024年5月17日公布)により、雇用保険の週の労働時間要件が引き下げられます。2028年10月1日からは、週の所定労働時間が10時間未満の従業員のみが適用除外となります(現在の基準は20時間)。31日以上の雇用見込みがあるというもう一つの要件は変わりません。
労働時間の短い人は月ごとの収入も少ないため、被保険者期間の算定方法もあわせて見直されます。基本手当の受給資格の判断において、賃金支払の基礎となった日数が6日以上、または労働時間が40時間以上の月を1か月と数えます。現在の11日・80時間の半分です。
新たに対象となる従業員も、失業給付、育児休業給付、介護休業給付、教育訓練給付を他の被保険者と同様に受けられます。事業主と従業員の双方が、すべての賃金について通常の料率で保険料を負担します。2026年度の一般の事業の料率は合計1.35%です。
これは、引き続き週20時間の基準を用いる健康保険・厚生年金保険の適用拡大とは別の改正です。
対象
週10時間以上20時間未満で働く従業員がいるすべての事業主。短時間のパートタイマーやアルバイト、複数の短時間の仕事を掛け持ちする人などが該当します。
企業が取るべき対応
- 2028年半ばまでに対象者を把握する。 週の所定労働時間が10時間以上20時間未満の従業員を洗い出します。2028年10月1日から、それぞれについてハローワークへの資格取得届が必要になります。
- 小さなコストを予算に織り込む。 2026年度の料率では、事業主はこれらの従業員の賃金の0.85%を負担します。
- 契約書に所定労働時間が明記されているか確認する。 適用は契約上の週の労働時間で判断されるため、労働条件通知書に明確に記載する必要があります。
- 入社手続と給与計算を更新する。 短時間の従業員についても、雇用開始日から加入手続と保険料控除ができるよう給与計算の委託先に確認します。
出典
- 雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)、2028年10月1日施行分。
- 厚生労働省、雇用保険法の2024年改正に関する通知(2024年5月17日)。