変更の内容
雇用保険法の2024年改正(令和6年法律第26号、2024年5月17日公布)により、正当な理由なく自己都合で離職した人の給付制限期間が短縮されました。2025年4月1日以降の離職については、基本手当は7日間の待期期間に加えて、2か月ではなく1か月の給付制限の後に支給されます。2025年3月31日以前の離職には、引き続き2か月の制限が適用されます。
次の二つの場合は、引き続き3か月の給付制限を受けます。直近の離職日前5年間に、正当な理由のない自己都合離職により2回以上受給資格の決定を受けた人、そして重責解雇された人です。
また、この改正により、自己都合で離職した人も、学び直しによって給付制限を受けずに済むようになりました。離職期間中または離職日前1年以内に、自ら対象となる教育訓練を受けた場合(2025年4月1日以降に開始した講座に限る)は、給付制限が解除されます。対象となる教育訓練には、教育訓練給付金の対象講座、公共職業訓練、短期訓練受講費の対象講座が含まれます。本人が受講期間を証明する書類を持ってハローワークで申請します。
対象
自己都合で退職するすべての被保険者。給付日数は変わらず、自己都合離職者は90日から150日、会社都合離職者は最大330日です。
企業が取るべき対応
- 退職交渉の前提を見直す。 給付開始時期における自己都合と会社都合の差は小さくなりましたが、給付日数の差は変わっておらず、引き続き交渉材料となります。
- 離職証明書には離職理由を正確に記載する。 ハローワークは事実に基づいて判断するため、誤った記載は紛争の原因になります。
- 退職者に教育訓練について伝える。 キャリアチェンジのために退職する従業員は、対象講座を受講すれば早く給付を受けられます。再就職支援の説明に含める価値があります。
- 人事の案内を更新する。 「2か月」と記載したままの退職手続のチェックリストやFAQは古くなっています。
出典
- 雇用保険法第33条(雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)による改正後のもの)。
- 厚生労働省・岩手労働局、2025年4月1日以降の離職者に対する給付制限期間の短縮に関するリーフレット。
- 厚生労働省、教育訓練等を受けた場合の給付制限の解除に関するリーフレット。