介護休業は育児休業と同じ法律に定められています。配偶者、父母、配偶者の父母、子、祖父母、兄弟姉妹、孫が2週間以上常時介護を必要とする場合、従業員は対象家族1人につき通算93日まで、最大3回に分けて休業できます。93日は介護そのものを担うための期間ではありません。通常は公的介護保険制度を利用して介護の体制を整え、職場に戻るための期間です。
使用者に賃金の支払義務はありません。雇用保険から、上限額の範囲内で休業前賃金の67%の介護休業給付金が支給されます。長期の休業とは別に、年5日(対象家族が2人以上の場合は10日)の介護休暇があり、時間単位で取得できます。家族を介護する従業員は、時間外労働や深夜業の制限を請求することもできます。
2025年4月施行の2024年改正では、重点が休業から離職防止へと移りました。使用者は、介護に直面した旨を申し出た従業員に対して利用できる支援制度を周知し利用の意向を確認すること、40歳前後の従業員に一般的な情報を提供すること、研修の実施や相談窓口の設置などを行うことが義務付けられました。また、勤続6か月未満の従業員を介護休暇の対象から除外できる仕組みは廃止されました。
外資系企業にとってのポイント
- これはシニア採用の問題。 介護休業が最も必要になりやすいのは50代、つまりディレクターやゼネラルマネージャー層です。2022年には、日本で約10万6,000人が介護を理由に離職しました。
- 人材をつなぎとめるのは休業よりも柔軟性。 93日よりも、リモートワーク、短時間勤務、時間単位の休暇のほうが重要です。東京以外に高齢の親がいるシニア候補者は、これらについて尋ねてきます。
- 就業規則が2025年4月に合わせて改定されているか確認する。 新たな周知・相談の義務は企業規模を問わず適用されます。
出典
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)、2024年改正、2025年4月施行。
- 雇用保険法、介護休業給付。
- 総務省「令和4年就業構造基本調査」。