1日8時間または週40時間を超える労働は時間外労働となり、割増賃金を支払わなければなりません。第37条に基づく法定の最低率は、通常の時間外労働が25%、月60時間を超える時間外労働が50%、法定の週休日の労働が35%、午後10時から午前5時までの労働が25%です。割増率は重なります。月60時間を超える深夜の時間外労働は75%です。50%の割増率は2010年から大企業にのみ適用され、中小企業には2023年4月から適用されました。
割増賃金は1時間あたりの基礎賃金をもとに計算され、基礎賃金にはほとんどの手当が含まれます。除外できるのは限定列挙されたものだけで、家族手当、通勤手当、必要に応じて支給される住宅手当、賞与などがこれにあたります。時間外労働を適法に行わせるには、事前に36協定を締結しておく必要がありますが、違法な時間外労働であっても賃金は支払わなければなりません。
未払い残業代の請求は3年前まで遡ることができます。この時効は2020年4月に2年から延長されたもので、最終的には5年とすることが目標とされています。
外資系企業にとってのポイント
- 未払い残業代は典型的なリスク。 チーム全体の3年分の未払い賃金に、裁判所が命じうる同額の付加金が加われば、すぐに大きな額になります。労働基準監督官はこれを重点的に確認します。
- 全員の労働時間を把握する。 使用者は労働時間を客観的に記録しなければなりません。管理職も対象で、時間外の割増賃金が発生しない場合でも、健康確保のために労働時間が重要です。
- 管理職にも深夜割増は必要。 管理監督者の適用除外で対象外となるのは時間外と休日の割増賃金であり、深夜労働の25%は除外されません。
- 若手のポジションでは残業代を織り込む。 業務負荷の高い職種の非管理職では、残業代が年収の相当部分を占めることがあります。「年収」の項を参照してください。
出典
- 労働基準法第37条、第114条、第115条及び附則(時効に関する2020年改正)
- 労働基準法第三十七条第一項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令、労働基準法施行規則第21条
- 労働安全衛生法第66条の8の3(労働時間の状況の把握)
- 厚生労働省、2023年4月からの中小企業への50%割増率適用に関する案内