労働基準法第41条は、「監督若しくは管理の地位にある者」について、労働時間、休憩、休日に関する規定の適用を除外しており、その結果、割増賃金の対象からも外れます。多くの日本企業は課長以上を一律に適用除外として扱っています。裁判所や労働基準監督官の判断ははるかに厳格です。見るのは三つの点です。労務管理について経営者と一体的な立場にあり、採用、評価、事業運営に実質的な権限を持っているか。自分の労働時間について裁量を持っているか。その地位にふさわしい賃金や待遇を受けているか、です。
代表的な判例は日本マクドナルド事件です。2008年1月28日、東京地方裁判所は、店長の権限は店舗内にとどまり、労働時間は人員の欠員によって左右されていたことから、管理監督者には当たらないと判断し、会社に約750万円の支払いを命じました。「名ばかり管理職」という言葉が一般にも広まりました。
適用除外の範囲は、見た目よりも狭いものです。2009年12月18日のことぶき事件で、最高裁は、管理監督者にも午後10時から午前5時までの深夜労働に対する割増賃金が支払われるべきだと判断しました。年次有給休暇は全面的に適用されます。2019年4月以降、企業は健康管理のために管理職の労働時間も把握しなければなりません。
外資系企業にとってのポイント
- マネージャーの肩書きだけで適用除外にはならない。 部下も予算もなく、労働時間も決められている日本の「マネージャー」には、残業代の支払いが必要な可能性が高いでしょう。
- リスクはバックペイ。 賃金請求は現在3年さかのぼることができるため、誤って区分したチームは高くつくことがあります。
- 適用除外のポジションへの昇進で報酬が下がることがある。 残業代を多く得ている候補者は、基本給ではなく現金報酬の総額で比較します。「年収」の項も参照してください。
- いずれにせよ労働時間は記録する。 法律上の義務であり、適用除外が争われた場合には記録が最良の証拠になります。
出典
- 労働基準法第37条、第41条、第115条。
- 東京地方裁判所、日本マクドナルド事件判決、2008年1月28日。
- 最高裁判所、ことぶき事件判決、2009年12月18日。
- 労働安全衛生法第66条の8の3(2019年4月施行)。