ルールの内容は簡単です。同一の使用者との有期労働契約が1回以上更新され、通算期間が5年を超えると、労働者は無期労働契約への転換を申し込むことができます。使用者は申込みを承諾したものとみなされます。新しい契約は現在の契約が終了した時点で始まり、別段の合意がない限り、契約期間以外の労働条件はすべて同じままです。転換によって得られるのは雇用の安定であり、正社員の地位ではありません。賃金、職務、福利厚生が自動的に変わるわけではありません。
空白期間があると通算はリセットされ得ます。契約と契約の間に6か月以上の空白があれば通算はやり直しとなり、それ以前の契約期間が通算1年未満の場合は、より短い空白でもリセットされます。主な例外は2つあります。大学や研究機関の研究者・教員は、5年ではなく10年となります。また、別の特別措置法により、一定期間のプロジェクトに従事する高度専門職は最長10年まで、定年後に同じ使用者に継続雇用される労働者は転換の対象外となりますが、いずれも使用者が都道府県労働局の認定を受けた計画を持っている場合に限られます。
2024年4月から、使用者は更新のたびに、対象となる労働者に対して、申込みができることと転換後の労働条件を明示しなければなりません。
外資系企業にとってのポイント
- ほとんどの法人がすでに影響を受けている。 通算期間は2013年4月から数えるため、長く勤める契約社員は何年も前から転換権を持っています。5年を超えた人を確認してください。
- 5年直前の雇止めにはリスクがある。 転換を防ぐためだけに後から更新上限を設けると、第19条の雇止め法理に基づいて争われる可能性があります。
- 定年後再雇用者には認定を受けた計画が必要。 計画がなければ、1年契約を繰り返す定年後再雇用者も無期転換できます。
- 転換後の位置づけを決めておく。 転換後も契約社員の賃金のまま期間の定めだけがなくなるのであれば、第三の雇用区分を作ったことになります。その労働条件を就業規則に定めてください。
出典
- 労働契約法第18条、第19条(第18条は2013年4月1日施行)
- 専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法(2015年4月施行)
- 科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律(研究者の10年特例)
- 労働基準法施行規則第5条(2024年4月施行の改正後のもの)