日本でダイレクトリクルーティングが広がったのは、2009年にビズリーチが経験者向けの会員制サービスを開始してからです。仕組みはシンプルで、候補者が経歴を登録し、企業や人材紹介会社が料金を払ってデータベースを検索してスカウトメッセージを送り、プラットフォームは利用料、成功報酬、またはその両方を受け取ります。日本企業の管理職や専門職については国内のプラットフォームが主流です。LinkedInはバイリンガル人材や外資系企業で働く人に多く使われており、国内の利用者は数百万人規模です。
自社の求人のために企業が候補者にアプローチすることは採用活動であり、職業紹介事業には当たらないため、許可は必要ありません。プラットフォーム側は職業安定法上の募集情報等提供事業者として規制を受けます。
その代わりに手間がかかります。人気の高い候補者には企業からも人材紹介会社からも絶えずスカウトが届き、内容がよほど具体的でない限り、多くは読み流されます。返信率は、メッセージが個別に書かれているか、適切な言語で書かれているか、信頼できる相手から届いたかによって左右されます。
外資系企業にとってのポイント
- シニアのバイリンガル人材には大量のスカウトが届いている。 国内の大手プラットフォームで特に評価の高いプロフィールには、月に300〜400通のスカウトが届くこともあり、返信率が低いのはそのためです。件名は具体的にし、日本語と英語のどちらが響くかを試し、節度ある頻度を保ってください。多くの候補者は読んでも返信せず、何年も後の8通目でようやく返事をくれる人もいます。
- 母集団に合わせてプラットフォームを選ぶ。 LinkedInは外資系企業で働くバイリンガル人材に届きます。国内のプラットフォームは日系企業の管理職に届き、その多くはLinkedInをほとんど使っていません。
- 誰かが責任を持って運用する必要がある。 ダイレクトリクルーティングは手数料を抑えられますが、国内のリクルーターの工数、日本語力、そして日本の履歴書・職務経歴書を読み解く力が必要です。
- 極秘の採用には向かない。 スカウトは自社の名前で送られます。まだ誰にも知られていない後任探しには、社名が明かされないチャネルを使ってください。
出典
- 2009年のサービス開始に関するビズリーチの会社資料
- 国内人事メディアが報じた、2023年度のダイレクトリクルーティング市場規模に関する業界推計
- 職業安定法(2022年10月施行の改正、募集情報等提供事業者)