多くの日本企業は、管理職について2つの年齢を定めています。一つは定年で、通常は60歳または65歳で雇用が終了するか、再雇用に切り替わります。もう一つはそれより早い年齢で、部長や課長などのライン職を退かなければならない年齢です。この「ポストオフ」の後も従業員は会社に残り、専門職、アドバイザー、個人での業務担当などとして働くことが多く、賃金が下がる場合も少なくありません。
法律上の義務ではありません。企業がこの制度を導入したのは、主に定年が55歳から60歳に引き上げられた際で、若手のために管理職ポストを空け、年功賃金のコストを抑えることが目的でした。人事院の2023年の民間企業調査では、約17%が役職定年制を設けていました。制度のある企業では55歳が最も多く、規模の大きい企業ほど導入率が高くなっています。対象となった従業員を対象とする広く報じられた調査では、半数をやや上回る人が年収が10%から30%減ったと回答しています。定年延長やジョブ型賃金への移行に伴い、制度を廃止した大企業もあります。
外資系企業にとってのポイント
- 経験豊富なシニア候補者の層が生まれる。 役職を外れたばかり、あるいは外れる直前の50代半ばの管理職は、引き続きリーダーとして活躍できるポジションに前向きであることが多いものです。強固な人脈と数十年の業界経験を持つ人も少なくありません。
- タイミングを確認する。 50代の候補者には、勤務先の役職定年の年齢を尋ねてください。なぜ今転職しようとしているのか、場合によってはなぜ現在の給与が下がっているのかがわかります。
- ポジションの時間軸を計画する。 55歳で採用した候補者は、通常60代半ばまで働くことを想定していますので、自社の定年と再雇用の条件を明確にしてください。
- 安易に真似しない。 既存の従業員について賃金の引下げを伴う役職定年制を導入することは、労働条件の不利益変更にあたり、十分な合理性が必要です。
出典
- 人事院「民間企業の勤務条件制度等調査」2023年
- ダイヤモンド・オンライン、役職定年を経験した従業員を対象とする調査
- 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)
- 労働契約法第9条、第10条