1986年以前、多くの日本企業は男女で明確に別のキャリアパスを設けていました。1985年に成立し1986年4月に施行された男女雇用機会均等法によってそれが維持できなくなり、大企業はコース別雇用管理に置き換えました。新卒者はコースを選ぶ、あるいはいずれかのコースに誘導されるようになりました。
総合職は基幹となるコースです。判断を伴う業務を担い、数年ごとに部門を異動し、海外を含め会社が事業を行うあらゆる場所への転勤を受け入れます。その見返りとして、課長、部長、さらにその先への道が開かれています。一般職は定型業務や補助業務を担い、転勤はなく、賃金の上限は低く設定されています。長年にわたり一般職は圧倒的に女性が占めており、厚生労働省自身の調査でも、今なお女性が一般職に大きく偏っていることが示されています。多くの企業は中間の選択肢として、総合職と同種の仕事をしながら転勤がなく、賃金がやや低い地域限定総合職を設けました。
この制度をめぐる法規制は厳しくなっています。2007年以降、同法は間接差別を禁止しており、業務上の必要性がないのに全国転勤に応じることを要件とすることもこれに含まれます。コースは法律上の区分ではなく、企業はこれを見直すことができ、実際に見直しています。
外資系企業にとってのポイント
- 履歴書の総合職はゼネラリストのキャリアと読む。 大手日本企業の総合職出身の応募者は、通常いくつもの部門を経験しています。深い専門性よりも、幅広さと強い社内人脈を想定してください。
- 一般職出身者を軽視しない。 有能な女性の多くは、それしか選択肢がなかったために一般職から始め、その後外資系企業に移って確かなキャリアを築いてきました。
- 転勤なしはアピールポイントになる。 総合職の応募者は、会社の裁量で異動させられることを前提としています。勤務地が固定された役割は、特に家族のいる人にとって魅力的です。
- レベルの比較は慎重に。 30代の総合職社員がまだ課長未満なのは、能力ではなく年功によるものかもしれません。
出典
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)(1985年成立、1986年4月施行、間接差別に関する規定は2007年4月施行)第7条
- 厚生労働省、コース別雇用管理に関する指針と調査