日本企業は、卒業前の学生を、足並みをそろえた1回のサイクルで採用します。政府は企業に順守を求める日程を公表しており、会社説明会は3年次の3月から、採用選考は最終学年の6月から、正式な内定は10月1日からとされています。全員が4月1日に一斉に入社し、同じ導入研修を受け、その後に部署へ配属されます。
同期入社者は特定の職務ではなく、ポテンシャルで採用されます。史学部の卒業生が財務に配属されることもあれば、エンジニアが営業にローテーションされることもあります。育成は社内で行われます。
実際には、この日程は守られていません。インターンシップが選考の経路となり、10月よりずっと前に内々定を得ている学生も多くいます。
外資系企業にとってのポイント
- 新卒の獲得競争は、この日程の上での競争。 学生は卒業の何か月も前に内定を確定させます。本国と同じように、特定の職務について入社日の直前に採用活動を行う外資系企業は、優秀な候補者がすでにいなくなっていることに気づきます。
- 中途採用の候補者の大半はこの道を通ってきた。 日本企業に勤める40歳の人は、大学卒業後すぐ4月1日に入社し、一度も転職していない可能性が高いでしょう。それが転職の捉え方を左右します。
- 新卒の給与は横並びで低い。 初任給は個人ではなく同期単位で決まります。相場を上回る給与を払う外資系企業が優秀な候補者を獲得できる理由の一つです。
出典
- 新卒者の就職・採用活動日程に関する政府(内閣官房・厚生労働省)から企業への要請。2018年に経団連が独自の指針を廃止して以降運用されています。