雇用保険の被保険者が退職すると、雇用主は離職後おおむね10日以内に、被保険者資格を喪失したことをハローワークに届け出ます。本人が希望する場合、また59歳以上の者については必ず、各月の直近の賃金と離職理由を記載した離職証明書を添付します。ハローワークがこれを確認して離職票を交付し、雇用主が元従業員に渡します。2025年1月20日以降は、雇用主が電子申請を行い、本人がマイナポータルと連携している場合、離職票を本人に直接届けることができます。
最も重要なのは離職理由です。離職証明書には、自己都合退職、解雇、定年退職、有期契約の期間満了、その他の会社都合による離職のいずれであるかが記載されます。本人は署名により、その内容に同意するか異議を申し立てます。この区分によって、失業給付の開始時期と給付日数が決まります。
すぐに次の会社に入社する人には離職票は不要です。それでも、短いブランクや新しい職場での早期離職が受給につながることもあるため、請求しておく価値はあります。
外資系企業にとってのポイント
- 期限内に届け出る。 届出が遅れると元従業員の給付が遅れ、退職者やその代理人弁護士からの苦情の原因としてよくあるものです。
- 離職理由を正確に記載する。 実際はそうでないのに合意退職を自己都合退職と記載すると、本人がハローワークで異議を申し立てることができ、和解の前提も揺らぎます。
- 退職合意書に記載内容を定める。 退職パッケージの一環として離職理由を合意する場合は、後の争いを避けるため、その文言を合意書に明記しましょう。
- 候補者の離職票は経緯を物語る。 転職活動中の人が失業給付を受けている場合、記載された離職理由から、どのように前職を辞めたのかがわかります。
出典
- 雇用保険法第7条および同法施行規則。
- 厚生労働省・デジタル庁、2025年1月20日からのマイナポータルを通じた離職票の電子交付。