マタハラ Maternity harassment

妊娠、出産、育児休業などを理由に社員に不利益を与えたり嫌がらせをしたりすること。別称:マタニティハラスメント、パタハラ、パタニティハラスメント。

この言葉には2つの法的な問題が含まれています。1つ目は使用者の行為です。男女雇用機会均等法第9条は、女性が妊娠したこと、出産したこと、産前産後休業や軽易な業務への転換を請求したこと、休業したことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁止しています。これには、降格、働かなかった期間を超える減給や賞与の減額、有期契約の雇止め、パートタイムへの転換の強要が含まれます。育児・介護休業法は、育児休業と介護休業について、男女を問わず同じルールを定めています。妊娠中および出産後1年以内の解雇は、使用者が別の理由によるものであることを証明しない限り無効です。

最高裁は2014年の広島中央保健生協事件で、この基準を具体化しました。妊娠中に軽易な業務への転換を求めた理学療法士が、副主任の地位を外された事件です。最高裁は、妊娠や軽易業務への転換請求を契機とする不利益取扱いは原則として違法であり、例外は、本人が不利益の内容を十分に理解したうえで自由な意思に基づいて承諾した場合か、不利益を上回るほど具体的な業務上の必要性がある場合に限られると判断しました。時期も重要です。厚生労働省の通達では、事由の発生に近接して(原則として1年以内に)行われた不利益取扱いは、その事由を契機としたものとして扱われます。

2つ目は上司や同僚による嫌がらせです。妊娠した社員を負担だとする発言、休業を取らないよう求める圧力、短時間勤務への敵意などです。2017年1月1日から、使用者にはセクシュアルハラスメントと同様に防止措置を講じることが義務づけられており、休業者が出た際の業務負担の偏りなど、原因を解消するための措置も含まれます。このルールは育児休業を取得する男性にも適用され、こちらはパタハラと呼ばれることがよくあります。

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出典

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