日本のバイリンガル人材の層は、外から見ると小さく、よく把握されているように見えます。目に見える部分は確かにそうです。職務経歴書に外資系企業での経験があり、英語のLinkedInプロフィールを積極的に更新し、国際的なイベントの常連である専門人材です。大手のサーチファームはどこもこの人たちを知っています。3社の人材紹介会社から同じ候補者が紹介されてくるなら、それは目に見える層を見ているということです。
目に見える層は要求水準も高い人たちです。自分の市場価値を知っており、毎月いくつものアプローチを受けています。給与や肩書以外の点でも選別します。ハイブリッド勤務、おおむね30分以内の通勤、共感できる価値観、そしてロンドンやニューヨークだけでなく日本で通用するブランドです。
隠れバイリンガルの層は異なります。高い英語力を持ち、日系企業でキャリアを築いてきた経験豊富な日本人の管理職です。プロフィールは日本語か、そもそも存在しません。自分を外資系企業の候補者だとは考えていませんが、信頼できる人を通じて適切なポジションの話が届けば検討します。キーワード検索にはほとんど現れず、筆者の経験では、ほとんどの職種・業界でこの層は目に見える層の3〜4倍の規模があります。最良のシニア採用のいくつかはこの層から生まれています。
外資系企業にとってのポイント
- 候補者リストは小さい方の層から作られているかもしれない。 すべての候補者が外資系の経歴と英語のプロフィールを持っているなら、そのサーチは大きい方の層に届いていません。
- アプローチには紹介が必要。 こうした人材を見つけるのは、出身企業のネットワーク、業界の知人、信頼関係に基づく紹介です。検索窓ではありません。
- 初めての転職は伝え方を変える。 外資系企業で働いたことのない人にとって、この転職は大きな一歩です。安定性、日本代表のレポートライン、意思決定の進め方について質問されることを想定してください。
- 英語は洗練度ではなく実務能力を見る。 職場で長年日本語を使ってきたため、最初の面接では英語がさびついていることがあります。そのポジションで実際に求められる水準に足りているかを評価し、感覚が戻るまで時間を与えてください。
- 日本側の選考は通りやすいことが多い。 日系企業での経歴、有力大学の出身、長い勤続年数は、日本の経営陣を納得させます。力を注ぐべきは、地域統括の関係者に能力を示すことです。
出典
- 筆者のサーチ実務。市場統計ではなく、筆者の著書で用いている用語。