2008年に導入されたふるさと納税は、都市部に住む人が出身地域を支援できるようにすることを目的としていました。実際には、日本で税金を納めている人なら誰でも任意の自治体に寄附でき、寄附額から2,000円を差し引いた額が、所得に応じて増え家族構成によって変わる上限の範囲内で、所得税と住民税から控除されます。自治体は米や牛肉からホテルの宿泊まで、地域の産品で寄附者に謝意を示しており、国内で最も人気のある税優遇の一つになっています。
ルールは年々厳しくなっています。2019年からは、返礼品は地場産品で寄附額の30%以下でなければならず、自治体が返礼品や経費に充てる総額は受入額の半分までに制限されています。2025年10月からは、寄附者にポイントを付与する仲介サイトを自治体が利用することが禁止されました。2026年度税制改正では、2027年の寄附分から、概ね所得1億円以上の超高所得者について、住民税の特例控除に193万円の定額の上限が加えられました。
ほかに確定申告をする必要がなく、寄附先が5自治体以内の従業員は、各自治体が税務当局に直接通知する簡便な手続(ワンストップ特例制度)を利用できます。それ以外の場合は、確定申告で寄附金控除を受けます。
外資系企業にとってのポイント
- シニア層が報酬を考えるうえでの一要素。 シニアの従業員は毎年かなりの額の税金を返礼品に振り向けることができます。日本の税務上の居住者になることによる特典ですが、海外から来た人はその存在を知らないことが少なくありません。
- 給与計算に直接の影響はない。 控除は翌年度の住民税を通じて反映され、6月から毎月の天引き額が変わります。その時期に質問が来ることを想定してください。
- 本人による計画が必要。 上限はその年の所得で決まるため、年の途中で給与が変わった従業員は寄附をしすぎて、メリットの一部を失うことがあります。
出典
- 地方税法第37条の2、第314条の7。所得税法第78条
- 総務省、返礼品の基準(2019年)およびポイント付与を行う仲介サイトの利用禁止(2025年10月)
- 令和8年度税制改正大綱(2025年12月)、住民税の特例控除の上限