出向では、従業員は元の勤務先に籍を置いたまま、別の会社で働きます。出向先はグループ子会社、取引先、顧客であることが多く、日々の業務は出向先が指揮します。賃金はどちらから支払われる場合もあり、費用は両社の間で精算されます。従業員はいずれ戻ることが前提です。
日本企業は出向をさまざまな目的で活用しています。能力開発、子会社への人員配置、取引先との関係強化、そして年長の従業員については、解雇することなく本体から送り出すことです。
裁判所は、就業規則や労働協約に定めがあり、従業員を保護する条件が整っていれば、企業は従業員の個別の同意なしに出向を命じることができると判断しています。ただし、権利の濫用にあたる場合、その命令は無効です。従業員が一社を辞めて別の会社に入る完全な移籍である転籍には、常に本人の同意が必要です。
外資系企業にとってのポイント
- 履歴書の「出向」を注意深く読む。 出向中の応募者は、まだ親会社に雇用されています。その賃金、復帰の道筋、転職に対する親会社の見方は、すべて交渉の相手方となる要素です。
- キャリア後半の出向は静かな退出であることがある。 50代で小さな関連会社に送られたシニアマネジャーは、転職に前向きな場合があります。
- 自社で出向を使うなら、就業規則に定める。 その根拠がなければ、従業員一人ひとりの同意が必要です。
出典
- 労働契約法第14条(出向命令と権利濫用)、最高裁判所、新日本製鐵事件(2003年)