職務発明 Employee inventions

従業員が職務の過程で行った発明と、その権利の帰属および対価。別称:職務発明制度、相当の利益、35条発明。

特許法上の職務発明とは、使用者の業務範囲に属し、従業員の現在または過去の職務に属する発明をいいます。2016年までは、特許を受ける権利は常に発明者に原始的に帰属し、使用者は相当の対価と引き換えに譲渡を受けてこれを取得していました。何が相当かは裁判所の判断に委ねられ、非常に高額な判決も出ました。

最もよく知られているのは、青色LEDの発明者で、後にノーベル物理学賞を共同受賞した中村修二氏の事件です。2004年、東京地方裁判所は元勤務先の日亜化学工業に200億円の支払いを命じました。事件は2005年の控訴審で、遅延損害金を含め約8億4,000万円で和解しました。こうした事件が生んだ不確実性を受けて、産業界は制度改正を働きかけました。

2016年4月1日施行の2015年改正により、契約、勤務規則その他の定めであらかじめ定めておけば、発明が生まれた時点から使用者が権利を取得できるようになりました。その代わり、従業員は相当の利益を受ける権利を持ち、それは金銭のほか、留学の機会やストックオプションなどの経済上の利益でもかまいません。相当かどうかは主に手続面で判断されます。基準の策定にあたって従業員と協議したか、基準を開示したか、発明者の意見を聴いたか、という点です。適正な手続のあり方は政府の指針に示されています。

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出典

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