永住許可:税金・社会保険料の故意の不払いによる取消し

2027年4月1日から、永住者が税金や社会保険料を故意に支払わない場合、入管法上の義務に違反した場合、または一定の罪で拘禁刑に処せられた場合に、永住許可を取り消すことができるようになります。多くの場合、国外退去ではなく他の在留資格に変更されます。各取消事由の運用方法は、2026年10月1日に公表されたガイドラインで示されています。

状況
施行予定
施行日
2027年4月1日
決定日
2024年6月21日
種類
法改正
対象
永住者と、その税金・社会保険料を源泉控除する雇用主

変更の内容

2024年の入管法改正(令和6年法律第60号、2024年6月21日公布)は、第22条の4に永住許可の取消事由を2つ追加し、2027年4月1日に施行されます。1つ目は、届出義務など同法上の義務を履行しない永住者、または社会保険料を含む公租公課を故意に支払わない永住者です。2つ目は、窃盗、詐欺、傷害など特定の罪で拘禁刑に処せられた場合です。

改正法は、同法の遵守と公租公課の納付を永住許可の要件にも明記しました。新たな事由による取消しの場合、法務大臣は、引き続き在留させることが適当でない場合を除き、代わりに他の在留資格を許可しなければなりません。公務員は、職務上知った事案を通報することができます。

政府は、うっかりした遅延や短期間の遅延、真にやむを得ない支払困難は取消しの対象とすべきでないとしており、同法も当局に対し、本人の納付状況や事情を考慮するよう求めています。

2026年10月1日、出入国在留管理庁は「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン」を公表し、2027年4月1日から適用するとしました。「故意」の不払いとは、本人に支払う意思がないことが明らかな場合をいい、収入、資産、滞納の件数・金額・期間、督促への対応などから判断します。例として、長期の滞納に加えて市区町村への届出なしに転居している場合、繰り返しの督促を無視している場合、分割納付の約束を繰り返し破っている場合、脱税で有罪となった場合が挙げられています。病気、災害、失業による支払困難、合意した分割納付、雇用主が税金や保険料を給与から控除しながら納付していなかった場合は、該当しない例として示されています。滞納額の一律の基準はありません。会社を経営または支配している永住者が、会社の税金や保険料の未納を知りながら放置した場合も対象となり得ます。2027年4月より前の未納が後になって判明した場合も考慮され得ますが、ガイドラインはその後の納付状況も考慮するとしています。

同法上の義務違反については、在留カードの携帯忘れや更新の遅れといった1回限りの不履行だけで取消しに至ることは想定されていないとしています。

対象

日本に約94万7,000人いる永住者全員です。多くの従業員は所得税、住民税、社会保険料を給与天引きで納めているため、雇用主の対応が重要になります。

企業が取るべき対応

出典

本ページは雇用主向けの一般的な情報であり、法的助言ではありません。基準値や日付は掲載の出典に基づき確認していますが、実際の対応にあたっては弁護士または社会保険労務士にご確認ください。 英語版