変更の内容
2026年7月28日、中央最低賃金審議会はAランクの都道府県で54円、B・Cランクで56円の引上げの目安を答申しました。2026年9月3日までにすべての地方最低賃金審議会が答申を終え、多くが目安を上回りました。全国加重平均は1,121円から56円上がって1,177円となり、1978年度に目安制度が始まって以来2番目に大きい引上げです。引上げ額は54円から65円の範囲です。
東京都は1,280円、神奈川県は1,279円となり、いずれも2026年10月1日に発効します。大阪府は1,231円、埼玉県・千葉県・愛知県は1,195円前後で、いずれも10月1日発効です。最も低いのは宮崎県の1,085円で、10月24日発効です。10月に改定されるのが37都道府県、11月が7府県(山梨県、徳島県、愛媛県、大分県、長崎県、佐賀県、京都府。京都府は11月16日)、12月が3県(岩手県と熊本県が12月1日、沖縄県が12月2日)です。発効日は答申どおりのもので、異議申出があった場合は変わる可能性があります。
政府目標も変わりました。2026年7月に閣議決定された骨太の方針は、全国平均1,500円という目標を維持しつつ、その達成時期を「2020年代中」から「できる限り早期に、遅くとも2030年代初頭まで」に改めています。
対象
すべての使用者が、パートタイム、有期契約、学生アルバイトを含むすべての従業員について対象となります。適用される金額は本社ではなく、事業場の所在する都道府県で決まります。
企業が取るべき対応
- 全事業場で時間給を確認する。 月給の基本給を1か月平均所定労働時間で割って算出します。賞与、時間外手当、通勤手当、家族手当は算入しません。
- 都道府県ごとの発効日に注意する。 東京、京都、熊本に拠点を持つ企業では、今年は発効日が3つに分かれます。
- 初任等級を見直す。 年50〜60円の引上げが続くと、新規採用者と経験者との賃金差が縮まります。
- 今後も同様の引上げを見込む。 2030年代初頭までに1,500円に達するには、毎年3%を超える引上げが必要です。
出典
- 最低賃金法第4条、第9条
- 厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」(2026年7月28日)
- 厚生労働省「全都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」(2026年9月3日、発効予定日一覧を含む)
- 経済財政運営と改革の基本方針2026