変更の内容
家族は、年間収入が130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満、配偶者以外の19歳以上23歳未満は150万円未満)で、同居の場合は被保険者の収入の2分の1未満であれば、追加の保険料なしで従業員の健康保険の被扶養者になれます。これまで保険者は直近の実際の収入から見込みの年間収入を判断していたため、残業や繁忙期によってパートタイマーが基準を超えてしまうことがありました。
2025年10月1日付の厚生労働省の通知により、2026年4月1日以降の認定については、労働契約書または労働条件通知書に記載された時給、所定労働時間、所定労働日数から見込みの年間収入を算定します。契約に定めのない残業代は原則として含めません。そうした臨時的な収入により、社会通念上妥当な範囲で後に収入が基準を超えた場合でも、保険者は被扶養者の認定を取り消す必要はありません。ただし、実際の収入が契約を大きく上回り、契約が意図的に低く設定されていたとみられる場合は、取り消すことができます。
この方法は、収入が給与収入のみの場合に適用されます。年金収入や事業収入がある人は、従来の方法で判定されます。
対象
就労している配偶者や家族を被扶養者としている従業員、および他の人の被扶養者であるパートタイマーを雇用する事業主。
企業が取るべき対応
- 明確な労働条件通知書を交付する。 パートタイマーには時給、労働時間、労働日数を示した契約書または通知書が必要になります。内容が正確で最新であることを確認します。
- 書類の提出依頼に備える。 家族を被扶養者として申請する従業員は、保険者から被扶養者の労働条件通知書の提出を求められることがあります。
- 労働時間の上限設定を見直す。 130万円未満に収めるために12月に残業を控えていたパートタイマーは、その必要性が薄れます。勤務シフトもそれに合わせて計画します。
- 契約内容を実態に合わせる。 契約上の労働時間を低く設定しながら恒常的に残業させると、後に認定が取り消されるおそれがあります。
出典
- 厚生労働省、労働契約の内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者認定における年間収入の取扱いに関する通知(2025年10月1日)および関連するQ&A。
- 日本年金機構、労働契約の内容に基づく被扶養者認定における年間収入の取扱いに関するお知らせ(2025年12月)。