稟議とは、正式な起案文書である稟議書が組織内を回り、承認を集めていく仕組みです。何かを実行したい担当者が起案し、関係するすべての管理職を上下・横断的に回り、最終決裁権者のところで終わります。承認者はそれぞれ押印します。最後の印が押されるまで、何も決まりません。
目的はスピードではなく、責任の共有です。稟議がトップに届く頃には関係者全員が目を通して承認しているため、後から「聞いていない」と言う人はおらず、一人が決定の責任を負うこともありません。
現在、大手日本企業の多くは紙ではなくワークフローシステムで稟議を回していますが、その論理は変わっていません。
外資系企業にとってのポイント
- 口頭の「イエス」は決定ではない。 日本企業の担当者が会議でイエスと言う場合、通常は「これを稟議に上げます」という意味です。決定はその後に来ます。
- 採用も稟議で動く。 日本企業では、増員、給与レンジを超える処遇、中途採用者への内定は、しばしば稟議を必要とします。スケジュールに2〜4週間を見込んでおきましょう。
- 外資系企業の中でも日本チームは同様のことをしているかもしれない。 採用にリージョンの承認が必要な日本のカントリーヘッドは、印の数こそ少ないものの、似たことをしています。
- 回覧に耐える起案書を書く。 稟議書はその場にいなかった人が読みます。最もわかりやすい起案書は、課題、コスト、検討した代替案、何もしない場合のリスクを明記しています。
出典
- 日本のコーポレートガバナンスにおける慣行であり、法令上の義務ではありません。