日本は2000年、高齢化に対応して訪問介護、デイサービス、介護施設の費用を賄うため、介護保険を導入しました。運営は市区町村が担い、財源の半分は税、半分は保険料です。サービスを利用できるのは主に、介護が必要と認定された65歳以上の人と、加齢に伴う疾病のある40〜64歳の人です。利用者は所得に応じて費用の10%〜30%を負担します。
保険料の徴収には二つの方法があります。40〜64歳の被用者は健康保険の一部として負担し、40歳に達した月から納め始め、65歳に達すると健康保険を通じた納付は終わります。全国健康保険協会の2026年度の料率は標準報酬月額と標準賞与額の1.62%で、半分を事業主が負担します。企業の健康保険組合は独自に料率を定めます。国民健康保険の加入者は、保険料に介護分が含まれます。65歳からは全員が市区町村の定める保険料を納め、通常は年金から天引きされます。
3か月を超えて在留する外国人も同じ条件で加入します。社会保障協定により日本の健康保険の適用を免除されている赴任者は制度の対象外であり、介護保険料も納めません。
外資系企業にとってのポイント
- 年齢による負担増を予算に織り込む。 協会けんぽでは40歳になると事業主負担が給与の約0.8%増えるため、チームの高齢化に伴いコストが上がります。
- 社員本人も気付く。 40歳になった月に手取りが減るため、人事部から短い案内を出しておけば問い合わせを防げます。
- 介護休業のあり方にも影響する。 公的な介護サービスは、親を介護する社員の負担を軽くはしますが、なくしはしません。だからこそ、中堅・シニアの社員にとって介護休業や柔軟な勤務時間が重要になります。
- 再雇用の退職者も負担は続く。 65歳を過ぎて再雇用された社員は、健康保険を通じた納付から外れますが、市区町村への納付は続きます。
出典
- 介護保険法第9条、第129条、第135条。健康保険法第160条。
- 全国健康保険協会、2026年度の保険料率。