コードは金融庁のもとに置かれた有識者会議が策定し、東京証券取引所が上場規則を通じて採用したものです。法律ではありません。上場会社は各原則を実施するか、実施しない理由を取引所に提出するコーポレート・ガバナンスに関する報告書で説明しなければなりません。投資家、議決権行使助言会社、メディアはこの報告書を注意深く読んでいます。
2021年の改訂は、2022年4月の取引所の新市場区分への移行に合わせたものでした。プライム市場上場会社に対し、独立社外取締役を取締役会の少なくとも3分の1以上(必要な場合には過半数)選任すること、指名委員会・報酬委員会を設置すること、取締役のスキルを開示することを求めました。また、女性、外国人、中途採用者を含む中核人材の多様性の確保についての考え方を測定可能な目標とともに示すこと、人的資本への投資について開示することも求めました。
金融庁と取引所は2026年7月21日、「形式から実質へ」を掲げてさらなる改訂を公表しました。コードを簡素化し、補充原則を解釈指針に置き換え、成長戦略と資本配分に対する取締役会の監督をより重視する内容です。上場会社は2027年7月末までに、改訂後のコードを反映したガバナンス報告書を提出しなければなりません。
外資系企業にとってのポイント
- 独立社外取締役の需要は高まっている。 日本の上場会社は経験豊富な社外取締役、特に女性や国際的な経歴を持つ人材を必要としています。外資系企業の経営幹部もその人材プールに含まれます。
- 中途採用はいまや開示される指標。 多くの上場会社が中核ポジションにおける中途採用の目標を公表しており、獲得したいシニア人材をめぐる競争が激しくなっています。
- ガバナンス報告書を情報源として活用する。 上場している競合やパートナーの取締役会構成、多様性の目標、後継者計画の実務が記載されています。
- 自社の日本法人はおそらく対象外。 外資系グループの子会社は対象になりませんが、上場している日本のパートナー企業や合弁会社は対象であり、相手方は貴社がコードを理解していることを前提に接してきます。
出典
- 東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コード」(2015年6月策定、2018年6月、2021年6月、2026年7月改訂)。
- 金融庁および東京証券取引所、2021年と2026年の改訂に関する公表資料。
- PwC JapanおよびBusiness Lawyersによる2026年改訂の解説。