変更の内容
金融庁と東京証券取引所は2026年7月21日に改訂コードを公表しました。2021年以来の改訂で、同日に取引所の上場規則改正も施行されました。構成は簡素化され、基本原則5・原則31・補充原則47から、基本原則4・原則26になりました。補充原則は解釈指針に置き換えられ、企業はこれを参照することが期待されますが、コンプライ・オア・エクスプレインの対象ではありません。
取締役会に関する主な変更は次のとおりです。
- 成長と資本配分。 取締役会は、現預金などの資産が成長投資に有効に活用されているかを継続的に検証すべきとされました。
- CEOの後継者計画。 取締役会は後継者計画に主体的に関与し、成果を上げていないCEOを解任するための客観的・適時・透明な手続を備えるべきとされました。
- 経営陣の報酬。 報酬は中長期的な企業価値向上へのインセンティブとなるべきであり、解釈指針は業績連動報酬と株式報酬の割合を意識的に設定するよう取締役会に求めています。
- 指名委員会・報酬委員会。 独立社外取締役が過半数に達していない会社は、独立した委員会を設置すべきとされました。プライム市場上場会社は、各委員会の構成員の過半数を独立社外取締役とすることが基本とされます。
- 独立社外取締役。 プライム市場上場会社は引き続き3分の1以上が必要で、支配株主を有する会社は過半数が必要です。
対象
東証上場会社。外資系グループの日本子会社は通常対象外ですが、上場している日本の取引先、顧客、合弁相手は対象です。
企業が取るべき対応
- 社外取締役の需要増加を見込む。 基準を満たしていないプライム上場会社は人材を探すことになり、自社のバイリンガルの上級幹部に声がかかる可能性があります。社外役員の兼任に関する方針を定めておきます。
- コーポレート・ガバナンス報告書を活用する。 2027年7月31日までに提出される更新版の報告書から、競合他社の後継者計画や報酬の考え方がわかります。
- 上場している関係会社に早めに説明する。 委員会構成や報酬設計の変更には、株主総会のサイクル一回分の時間がかかります。
出典
- 東京証券取引所、コーポレートガバナンス・コード(2026年7月版)、2026年7月21日。
- 東京証券取引所、2026年7月21日施行の上場規則改正に関するお知らせ、「コーポレート・ガバナンス報告書の更新について」(2026年7月21日更新)。